スイス生活 日常生活いろいろ

スイスチューリッヒ在。スイス歴15年目。おすすめ情報や生活情報をご紹介したいと思います。

スイスなまりドイツ語 

スイスで習うとどうしてもスイスなまりになるのは避けがたい

スイスの公用語は4言語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語。チューリッヒはドイツ語圏です。でもスイスのドイツ語は、ドイツ語といっても、スイスジャーマン、シュヴィッチャードイチェ(カタカナで書くと表現が苦しい感じですね、、)といって、標準ドイツ語とは、似て非なるもの、言葉自体も違うし、文法も違います。しかも地域によって、また方言も異なります。

 

スイスにくるまで、ドイツ語は全然習ったことがなかったので、スイスに来て、ドイツ語のレッスンを受け始めました。しかし、この言葉をつかっても、オフィスやスーパーや近所のスイスの人の話している言葉がまーったくわからない。

なんだか、クサイ、クサイってよく聞こえてくる。クサイ、って何?しばらくたってから、ドイツ語のgesagt(sagenの過去形)のことを言っているのだとわかりました。スイスドイツ語だと、クセーとかクサイトって聞こえるので、そこだけ聞くと、妙にもやもやしてしまってました。標準ドイツ語だと、ゲザクトみたいな発音です。


ドイツ語レッスンで習ってるけど、役に立つのか。。。もちろん、ドイツ人の同僚もいるので、標準ドイツ語の練習にはなるのですが。なんだか、もやもやしたまま月日が流れ、スイス滞在10年越えたくらいから、スイスジャーマンもわかってきたような気がします。でも、地域によっては、ベルンのドイツ語は、私には難しいです。冗談のような話だけど、スイス人同士でも、たとえばヴァリスのスイスドイツ語なんかはよくわからない、というようなことは聞きます。

 

スイスで、ドイツ語を習得するのは、けっこう難しいので、ドイツ語習得目的なら迷わずドイツに行った方がいいと思います。スイスジャーマンのアクセントの入ったドイツ語を話してしまっているので、私のドイツ語を耳にして、海外で、見知らぬ人にスイスにお住まいですか?と何度か聞かれたことがあります。スイスになじんでてうれしいような、なまったドイツ語で、いいのか、っていうのも一時期悩んでましたが、いいんです、スイスに住んでいますので。スパイの言葉みたいで、面白いなあとも思います。

ドイツ語話者にもわからないスイスジャーマン。奥が深いですよ。

 

日本だと、例えばオフィスなどでは、地方でも標準語で話すと思うのですが、スイスでは、それぞれのスイスジャーマンを話しても、まったく違和感ありません。むしろ方言が大事にされてて、文化継承につながりますので、うらやましい感じもします。外国人なのに、流暢にスイスジャーマンを話している人を見ると、ほんとうにまぶしいです。

 

ドイツ語がわからなかったときに、スイスにて、「ハイジャーマン(標準ドイツ語)で話してもらえますか?」とお願いするのも、結構面倒だったのですが、ちょっと空気がピリッと変わるようなこともあるし、すぐにスイッチして話し換えてくれる方もいるし、いろいろですね。あれはスイスの方には、失礼に聞こえるのかしら。。きっといい気分ではないですよね。スイスの人にとって、ハイジャーマンを話すのはあまり心地いいものではないと聞くこともあります。

 

オフィスでの言葉

オフィスも、国際化の波で、もともと外国人の多いスイスですが、マネージメント層に外国人が増えてきています。私はスイス証券取引所グループ会社に努めていますが、トップマネージメントは半分以上外国人です。

オフィスの公用語は、英語かドイツ語です。英語で仕事ができるポジションにあるのもありがたいのですが、相手によってはドイツ語になるので、今も常に学習中です。

外国人が会議にいる場合、主催者が、この会議は、スイスジャーマンでしますか、ハイジャーマン?もしくは、ドイツ語か英語?というように、自然と配慮しています。

ハイジャーマンといったのに、途中から白熱してスイスジャーマンに変わってしまっているなんてこともたまにありますが。外国人に寛容な文化なので、よかったと思います。

 

家庭での言語

夫はポーランド人、私は日本人で、夫婦間ではドイツ語で会話をしています。生活の言語は、チューリッヒなので、スイスジャーマン。(もっぱら聞く方で、話すのはハイジャーマンのつもり)子どもは幼稚園の年長さんですが、現地の幼稚園なので、教育言語はドイツ語、遊んだりするときや学童ではスイスジャーマンになっているみたいです。

息子は私と話すときは、日本語、夫と話すときはポーランド語です。でも、幼稚園に行き初めて、ドイツ語を話す比重が増えてきました。家庭でもドイツ語が増えてきて、私も知らない言葉があったりすると、まずいな、とドイツ語語彙増やさないとなと、多少危機を感じています。それに、英語で会話するお友達もいるので(私の友達、息子の友達)英語も混ざっていて、なんとか日本語もポーランド語もこのまま話続けてほしいなと希望しています。

ウスターの日本語幼稚園補習校に通っていますが、ほんとうに通ってよかったと思っています。同じ境遇のお友達もたくさんできましたし、放課後一緒に遊んだり、私は保護者の方といろいろお話できたり、お友達もできて、とても楽しんでいます。