スイス生活 日常生活いろいろ

スイスチューリッヒ在。スイス歴15年目。おすすめ情報や生活情報をご紹介したいと思います。

法律相談 気軽に受けよう (不動産ともめて調停局にいった話)

スイスでは、身近に法律相談にお世話になることが意外とあります。日本だとありえないようなことも結構あります。わりとありがちなのが、不動産屋さんからの不当な扱いだと思います。離婚、、というテーマもありますね。

調停局にて不動産屋を訴える Mieterverbandの法律相談に助けられる

2015年にチューリッヒの賃貸住宅から解約をして出るときに、Mieterverband(賃借人協会)の弁護士さんにお世話になりました。

 

この不動産屋さんは、チューリッヒでも手広く物件を扱っているところなのですが、事前に修繕を自前ですることを合意していたにもかかわらず、合意なしの修繕、法外な修繕費用を請求されたことがありました。この不動産やさんは、わざわざチューリッヒの業者ではなく、アールガウ州から(チューリッヒから50キロほどの場所でした)修理業者を呼んでおり、素人でも一時間から二時間あれば終わる作業について、丸2日間(運転時間も含む)の工賃×時間およそ30万円ほどを請求されて、弁護士さんに法律相談した後、Schlichtungsbehörde (調停局)で、請求費用について折半することに合意しました。

 

賃貸に住んでいる方におすすめなのは、Mieterverband(賃借人協会)のメンバーになることです。賃貸物件一件につき年間100フランの料金で、ここのメンバーになることができます。メンバーは、賃貸にかかる問題について、協会の弁護士さんに無料相談することができます。こちらのリンクはチューリッヒのもの、地域により分かれていますので、賃貸契約のある場所で、メンバーになってください。

https://www.mieterverband.ch/mv-zh/mitgliedschaft.html

 

私もこちらの弁護士さんに実際お世話になりました。無料相談したところ、調停局に行くことを勧められたので、そちらで正式に相手方を訴えることになりました。

書類を調停局に提出し受理された後、調停局から呼び出しがあります。呼び出しの日にあたって、調停局での会話はドイツ語で進められるので、日本語の通訳が必要であれば、無料で手配してもらうことができます。私も念のためにお願いしました。実際、とても経験のある優秀な通訳の方に同席してもらうことができました。とても心強かったです。

その場には、相手方の不動産の担当者、私たち夫婦、調停局の方が3人と、通訳さんが出席し、こちら側は、ドイツ語が堪能な夫がリードする形で、話が進んでいきました。まだ赤ちゃんの息子も一緒に連れて行ったので、話を100%みっちり聞くことはできなかったのですが、半額で折半することで合意して、1時間ほどで終わりました。

 

K-tippの法律相談 テーマは自由

また別件になりますが、K-tipp(消費者保護のため商品テストなどを行ったり、その結果を雑誌やオンラインで出版している)の定期購読をすると、無料で法律相談が受けられます。こちらは、賃貸契約にかかわらず、テーマも何でもありです。一度、車の所有権について問い合わせたところ、同日中にお返事をいただけました。

https://www.ktipp.ch/

 

実際、弁護士さんに会ったこともあるのですが、弁護士さんはとても高いので、まずはこういったサービスを契約しておくと、何かの時、役立ちます。弁護士さんは、地域や内容にもよりますが、最低でも一時間250フランです。

 

ほかに法律相談が可能な保険に加入するという手もあります。

 

わたしは、今のところ、お手頃なMieterverbandとK-tippで不都合はありませんので、しばらく様子を見ようと思います。